PKO南スーダン 国の礎づくりへ汗流す陸自隊員
アフリカ大陸の赤道よりやや北に位置する南スーダンはこの季節、外気温が45度を上回る。灼熱の赤茶けた大地で、国連平和維持活動(PKO)で派遣された陸上自衛隊員は黙々と汗を流していた。
陸自が支援する同国は昨年7月に独立したばかりだ。20年以上にわたる内戦は国民を疲弊させ、社会基盤を破壊した。教育水準は低く、一部の富裕層を除き生活は苦しい。
首都ジュバの中心部を離れると、学校にも行けず、わずかな収入のために畑に鍬を入れ、家計を支える少年がいた。下町の市場はペットボトルや廃材などのゴミがあふれ、大量のハエが飛び交う。衛生状態は極めて悪い。社会インフラの整備は急務になっている。
首都のジュバ市内でも停電と断水が相次ぐ。整備されている道路はごくわずかだ。手つかずの中心地以外は起伏の激しい凸凹道が延々と続いている。
そのため道路敷設の高い能力を持つ陸自への期待は高い。施設隊本隊到着時は現地政府・与党要人が空港で迎え入れる厚遇ぶりだった。施設隊は現地のニーズの高さを受け、4月にも道路の補修作業に取りかかる準備を進めている。